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DJI JAPANに聞く空撮のワークフロー

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※本記事は2017年3月にサンディスクブログに掲載した記事を再編集したものです。


 

 

今回は、話題のドローンメーカー DJI JAPANさんにお邪魔して、最新の空撮事情と、撮影データの運用についてのお話しをお伺いしました。

 

 

DJI JAPAN 
映像ディレクター 熊田雄俊氏 (右)/シニア ビデオエディター 田中 美帆氏 (左)

- 熊田さん、田中さんの所属部署についてお伺いしたいのですが。

 

熊田:はい、所属する部署は、自社製品のプロモーション映像を制作する部署になります。

製品の紹介や、使用シーンを提案する映像などを制作しています。

 

田中:最近作成した映像は、Osmo MobileとMavic Proという製品が出たタイミングだったので、その2つの製品を紹介するビデオを作成しました。

 

熊田:本社でも製品のプロモーション映像は作成しているのですが、どうしても製品紹介に特化した、仕様などを紹介が中心になります。

それでは製品を日本の環境で、どんな人が、どのように使うのか?の提案までは十分には出来ません。

製品のプロモーション映像をご覧いただいても、「じゃぁ、これはどういうことに使えるの?」「どういった映像が撮れるの?」と質問されることが多々あります。

今回の映像は、家族旅行の際に、道中をOsmo Mobileや、Mavic Proで撮影すれば、旅行の思い出が、映画のワンシーンのようなすばらしい映像として一生の思い出として残るのではないか?

という、コンセプトで制作しています。

-社内にそういった製品のPRビデオを作成する部署があるのは珍しいと思うのですが。

 

熊田:珍しいと思います。 子会社として、制作会社があるというのは聞いたことがありますが、社内に制作の部署があるというのはあまりないと思います。

まだ、新しいジャンルの製品なのでどのような用途で使えるのか?を積極的に提案していくため社内での制作を行っています。

 

-DJIに入られる前はどのようなお仕事をされていたのですか?

 

田中:ポストプロダクションで4年半ほど勤務していました。

基本的には、クライアントさんがいて、TVや展示会用の映像に、カラーグレーディングやテロップ付けなどを行っていました。

 

熊田:私も同じポストプロダクションで2年半ほど働いていました。その後ベトナムで映像の編集を行っていました。 そこから縁がありましてDJIに入社しました。

当初は、私とパイロットの2名で業務を行っていたのですが、その後制作本数も増え、編集にも時間がかかるようになってきたため、田中に入ってもらいました 。

-では、もともとお二人は、映像制作のプロとして携わってこられたのですね。

 

熊田:そうですね、そういったバックグラウンドはDJIでも活かせていると思います。

 

-現在、ドローンで撮影をされる方はどのような用途で使われているのでしょうか?ミュージックビデオやCMなどの撮影でしょうか?

 

熊田:そうですね。そういった用途もありますし、最近のカメラは、シネマチックな撮影ができるものも出てきていますので、映画などの撮影にも使われています。

日本でのドローンの用途としては、最初はホビーで使われる方が多かったと思います。

いままで、ラジコンをやられていたかたが、ドローンを使ってみて、空撮の魅力に目覚めた方が多いようですね。

 

-いつ頃から、撮影にドローンが使われるようになってきたんでしょうか?

 

熊田:4,5年前からでしょうか? GoProなどの小型のアクションカメラが登場してから、このサイズならドローンに載せられるよねということで、急激に広まってきました。

 

-ドローンが登場したことにより、空撮にかかる費用も、人的な負担も軽くなってきているのですね。

 

熊田:最近では、TV番組でもドローンを使用した映像が使われることが多くなってきていますね。 低コストで撮影ができるということで、いままで予算的に難しかった場合でも撮影できるようになってきています。

-ドローンのライバルと言えるものはあるのでしょうか?

 

熊田:直接的なライバルというのはないですね。

ドローンは、申請をしない場合150M未満までの高度での撮影になります。

逆にヘリコプターでの空撮は、150M以下の高度ではやはり特別な申請なしには飛ばせません。

それぞれの得意分野が分かれていると思います。

狭い範囲を縫うような撮影や、地平すれすれを飛行するようなものはドローンでしか撮れないと思います。 今までであれば不可能と思っていた、映画のような撮影が、誰でも撮影できるようになっています。

-プロモーション映像を撮影する際のバックアップや編集などについて教えていただけますか?

田中:撮影が何日かにわたる場合は、日中撮影を行い、夜、宿に帰りデータのバックアップを行い、翌日の撮影に備え、必要があればメモリーカードをフォーマットします。

 

-バックアップやコピーにはどれくらいの時間がかかるのでしょうか?

 

田中:撮影する量にもよりますが、複数台のPCを用意して同時にバックアップを行ったり、何日かにわたってバックアップをとることもありました。

高速なSDカードや、SSDがある現在は、PC1台、一晩でバックアップが終了し、次の日には同じSDカードを使用できます。

以前は、一晩でバックアップが終了しなければ、SDカードを流用することができませんので、予備のSDカードが必要になり、メディアのコストがより多くかかるということがありました。撮影終了後2,3日はバックアップだけを行うということもありました。

また以前は、PCもHDDでしたのでバックアップに非常に時間がかかるため、バックアップだけを行う要員が同行させたこともあります。

バックアップ要員は、夜撮影データが入ったSDが到着するとひたすらバックアップだけを行います。 作業して、コピー中に仮眠して、作業して仮眠しての繰り返しで夜通しバックアップということもありました。

今回は、車の中でデータのバックアップを行えたことも大きかったです。

SSDであれば、振動がある車の中でもバックアップを行うことができます。

HDDの時は、移動中のバックアップは考えもしなかったですが、SSDは、振動にも強く、速度も速いので、ちょっとした移動時間でバックアップということも可能でした。

 

-ポータブルSSDに対する要望はありますか?

 

熊田:最近のプロジェクトでは1回で5TB、6TBにもなることがありますのでより大容量のものが欲しいです。 6TBとは言わないまでも4TBのSSDがあればかなり便利に使えると思います。

サンディスク エクストリーム900ポータブルSSD 1.92TB

-今回撮影にサンディスクのSDカードをお使いいただいたとのことですが、サンディスクのカードを選んだ理由は?

 

熊田:個人的にも信頼のできるメーカーだと思っていますし、Inspire 2から正式に推奨メディアのリストに入ったので、今回サンディスクのSDカードを使用し、撮影を行いました。

カードを選ぶ基準としては、速さはもちろんですが、信頼性がなにより重要です。

撮影している物はドキュメンタリーがほとんどなので、同じ瞬間は二度ときません。

どのメーカー、カードでも絶対ということはありませんが、少しでも信頼性の高いメーカー、カードを使用するようにしています。

 

-今回ご利用いただいたサンディスク製品の中で特に良かった物はありますか?

 

熊田:UHS-IIのmicroSDカードとUHS-IIリーダー/ライターを今回初めて使用したのですが、すごく良かったです。

サンディスク エクストリーム プロ microSDXC UHS-IIカード

DJIの機材では、UHS-IIの書込みに対応したカメラはまだありませんが、リーダーがUHS-IIに対応していることで、非常に時間がかかっていた、読み込みがかなり改善したと思います。

 

映像制作の現場でも、リーダー/ライターにこだわっているという人はまだ少ないと思います。

データのバックアップに時間がかかるのは当たり前だと思っていましたが、今回UHS-II対応のmicroSDカード、カードリーダー/ライターを使ってみて、今までの時間は何だったのか?と思うほど高速でした。

本当にこのリーダーはお勧めです。

 

-ありがとうございます。 最後に今後空撮を始めたい方に、お勧めの機種を教えていただけますか?

 

熊田:そうですね、初めて空撮を始める方には、Mavic Proがお勧めです。

Mavic Proは、折りたたみ式のコンパクトで非常に軽く、持ち運びが楽ですし、microSDカードを使用して、4K動画や写真の撮影が行えます。

まずはこちらから初めていただいてステップアップするのが良いと思います。

 

-ありがとうございました。

 

 

■DJI JAPAN 熊田氏によるCP+ 2017 サンディスク/G-Technologyブースでの講演の録画もご覧いただけます。

https://www.periscope.tv/SanDiskJP/1djxXvDLOWeGZ

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